画像でみる梅毒のバラ疹の症状(梅毒第2期の症状)


梅毒の症状は、感染後の期間と症状により、第1期から第4期に分けられます。

ここでは、梅毒感染後の第2期にあたる梅毒性バラ疹や梅毒疹、口内にできる梅毒性乳白斑(にゅうはくはん)について、症例写真を見ながらどのような症状なのかを解説していきます。

梅毒第2期の代表的な症状–発疹による皮膚の状態や口内のできもの–

梅毒の第2期の症状は、感染の原因となった性交渉やオーラルセックスなどの6~12週間後(およそ2ヶ月~長期の潜伏期間の場合3年後に現れる症例も有り)に発症し、主に全身の皮膚に異常が発生します。梅毒第2期発症までの期間は大きな個人差があるため注意が必要です。


第2期では菌が血流に乗って全身に広がり、代表的な症状として①:「身体の広い範囲での発疹が発生」、やがて②:「皮膚から盛り上がったぶつぶつ」ようになります。これを

  • ①梅毒性バラ疹(しん)
  • ②梅毒性丘疹(きゅうしん)

と言います。また、第1期と同じくこの症状が出る前後にリンパ節のはれがみられる場合もあります。これは身体の免疫がウィルスに抵抗しているためです。


上記の症状はあくまで代表的な梅毒の第2期の症状ですが、この他にも、次のような症状が出る場合もあります

  • 膿をもったぶつぶつ(梅毒性膿疱)ができる
  • 口の粘膜に梅毒性乳白斑(にゅうはくはん)ができる
  • 疲労感、体重減少
  • 視力の変化

これらは、梅毒のウィルスによる免疫力低下などが原因の、2次的は症状だと言われています。


梅毒第2期の症状を画像で確認!–バラ疹、丘疹、膿胞、乳白斑–

では過去の患者の症例写真をみていきましょう。まずは①梅毒性バラ疹から。

梅毒性バラ疹の症例写真


発疹は身体の一部にだけみられるか、複数の場所に広がることもあり、見た目はさまざまです。(見逃すほど淡いこともあります。)

梅毒性バラ疹は普通の発疹と比較して通常痛くもかゆくもなく、外観はさまざまです。写真の状態だけをみれば特に異常事態には感じないかもしれませんが、この後に続く梅毒性丘疹の症状が現れると梅毒の異常性が明るみに出ます。


では次に、②梅毒性丘疹の過去の患者の症例画像をみていきましょう。

この梅毒性丘疹が手のひらや足の裏に発生することが、外観だけで梅毒を診断する決め手となります。

梅毒性丘疹の症例写真


これらの発疹はすぐ消えることもあれば、一定期間ごとに再発を繰り返すこともあり、個人差が大きく有ります。

基本的に痛みやかゆみなどがなく、治療しなくてもやがて症状は治まります。

注意!※もちろん、この症状が無くなったからといって梅毒が治った訳では決してありません。※

ここから、長い長い潜伏期間を経て、第3期、第4期の取り返しの付かない状況へと病状が進行していきます。


梅毒第2期の症状は皮膚の発疹だけではなく色々な形で現れ、過去には口内にも第2期の症状が出た例もあります。その中で口の中の一部が大きな口内炎のように乳白色に変色することを、梅毒性乳白斑といいます。

梅毒性乳白斑の画像


まとめ

ここまでで一つでも症状が自分に当てはまった、もしくは過去に身に覚えがある症状が出たことがあるといった場合、必ず何かしらの検査は行うべきです。

梅毒第2期の症状は多彩で個人差が有ります。
決して、「これら全てに当てはまらなかったから、自分は梅毒ではない」とは考えないようにして下さい。
どれか一つでも当てはまったら、それは既に梅毒の可能性があるのです。

梅毒第2期の症状も、第1期と同様に痛みなどがなく、放置しておくと症状が治まることから、合併症による自覚症状が出るようになってようやく治療を行う例が多くあります。

「まあ、痛くないし大丈夫だろう」と放置しておくと手遅れな状況になってようやく自分の病に気づく、ということも起こりえるのです。

どんな病でも発見と治療は早いほど、完治する確率も高くなります。何度も繰り返しますが、少しでも症状に見に覚えがあった場合は、早めに検査を行いましょう。